『昨夜の女郎はとんだ気のきいた女郎だ、おれがついスウとすかしたらすうてうこうけいと唄にまぎらかしてしまつた、さすがはそれしやだ』
と話せぼ、女房やつきとなりて
『なにそのくらゐの事はわつちらでも言ひやす』
といふ口の下から、亭主プウととりはづせば、女房ぬからず
『ぶうつうなアまいだア。』