初会の床にて女郎ぶいとしぞこなひ、
客「こりやたまらね匂だ」 女「おゆるしなんし、此おならには訳がありんす、わたしが母十死一生の時、毎月一度づゝお客のまへで耻をかきんせうと、観音さんに願かけした』といふ口の下から、又ぶいとのしぞこなひ『おやうれし、来月分もしてしまうた』